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公開日:2016年7月28日
最終更新日:2017年1月26日

親子間など特殊な関係にある者のお金の貸し借りは、贈与と取り扱われる可能性もあります。

思わぬ税負担を発生させないためには、どこに注意すればよいのでしょうか。

無料相談会の事例より

先日無料相談会にいらしたNさん。

ご相談を終えると、住宅取得資金の非課税制度を用いてお子さんに贈与をすることをお決めになりました。

非課税枠の金額1,200万円だけでは足りないため、その分はNさんが息子さんに貸すことになったのですが・・・。 

「親子間の貸し借り」にご注意 

「伏木さん、贈与だけでは足りないあとのお金は私が貸そうと思っています。

この貸したお金には税金がかかったりしないですよね。」

「そのお金をあげたのではなく、真に貸し付けたのであれば、贈与税は課されません。」

「そうですか、安心しました。家を買ったあとで贈与税がかかっても払えませんからね。」とほっとしたご様子です。

「先ほど、お金の貸し借りは贈与ではないと申し上げましたが、親と子、祖父母と孫などの親族間でのお金の貸し借りの場合には注意が必要なのです。

借入金の返済能力や返済状況などからみて、本当に借入金だと認められる場合には、その借入金は贈与とはされません。

ところが、親子間では借入の契約書といった書類を作らない場合も多いですよね。

このような場合には、借りたことの証拠がないので、贈与と認定されるおそれがあります。

また、契約書を作って形式を整えていたとしても、きちんと返済をしていないと、税務署から贈与とみなされるおそれがあります。

ですから、贈与ではなく、借入金であることが認められるように準備しておく必要があります。」

「なるほど。貸し借りであっても贈与とされる場合があるということですか。

贈与となってしまったら税金の負担が大変だな。

贈与と言われないようにするためには具体的にどんなことに気を付ければいいんですか。」

「借入金」と「贈与」の分かれ道 

親族間の貸し借りが贈与とされないためのポイント。

①金銭消費貸借契約書を作成して、当事者が署名捺印する。

借入金額・利息・返済期間等の借入条件をきちんと記載すること。また、借入金の金額に応じた収入印紙を貼り、消印すること。

②契約書の中に、利息の条項を入れること。

市中金利より極端に低い金利や無利息の場合には、借り手に経済的利益が生じるため、贈与税が課される可能性があります。

③契約書に従い毎月確実に返済すること。

現金による返済ではなく、銀行振込で返済している証拠を残しておくこと。

 

「契約書に決めたとしても、銀行ではなく私へ返すのだから、その返済だったら多少遅れてもいいですよね?」

「いいえ、Nさん、多少遅れてもいいという気持ちがあると危ないです。

親族間の貸し借りだと、ある時払いの催促なしとか、出世払いということになりやすいのですが、そのような場合には贈与とされてしまう可能性がありますので、

契約書の条件のとおりに返済してもらうことが一番大事です。」

今回のような親族間のお金の貸し借りは、当事者間では贈与でないと思っていても、贈与とみなされることがあります。

多額の現金を動かすときなどには、このような思わぬ課税トラブルが潜んでいるケースもありますので、注意が必要ですね。

fusegi

 

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