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公開日:2014年10月6日
最終更新日:2016年7月25日

fusegi
遺産分割協議で大事なことは相続人間で争いにならないことですが、2次相続を見据えた分割を行うことも、実は同じくらい大事なことなのです。

子どもが相続人となる場合で、その夫婦のどちらか先に亡くなった方の相続を1次相続、次に亡くなった方の相続を2次相続(以下「1次・2次」)といいます。

2次を考慮に入れずに1次の分割を決めてしまうと、2次において思わぬ相続税負担が発生し兼ねませんので、1次と2次を合わせた相続税対策又は分割協議が必要です。

 

遺産分割の基本的な考え方

 

今月のご登場は先ごろお父様の相続が起こり、財産目録が完成したために、いよいよ分割協議を相続人同士でしよう、というKさん。

財産の洗い出しまではご自身で何とかまとめ上げたのですが、戸籍の収集や登記・申告・名義変更等の相続手続きの煩雑さを思うと専門家に任せるべきとご判断なされ、『ワンパック相続®』をご用命頂きました。

「伏木さん、こんにちは。母や弟との話合いもすんなりといったので、今日はその案を持ってきました。何か気になることありますか?」

お父様の遺産総額は約1億5千万円。不動産が約1億円、それ以外が金融資産という構成でした。

「そこにあるように、不動産は母が取得して、残りを私と弟で1/2にしようと思いました。配偶者って優遇される制度があるから、これで母は相続税がかからないですよね?」

「う~ん、Kさん。仰るとおり、今回のお父様の相続では相続税はかなり圧縮できるでしょう。でも1次だけでなく、2次も併せてお考え下さい。2次においてはその配偶者の優遇税制が適用できなくなることや、基礎控除額も600万円(改正後)減少しますので、2次において多額の相続税が発生すると見込まれますよ。」

(2次では相次相続控除という制度もありますが、今月のお話では考慮しません。)

「え!それはマズイですね・・・。いい案だと思ったんだけど。それでは例えばどんな分け方をするといいのでしょう。」

「はい、相続税を抑えるための、分割協議の基本的なセオリーがございます。配偶者が取得する財産の種類は、なるべく流動性の高いものにします。不動産を取得する場合には、今後評価減が取れるような有効活用ができる土地が望ましいです。さらに今後値上がりはしないと予想される財産も配偶者の取得がいいですね。これら以外の財産を子ども世代が取得していきます。」

「なるほど。取得するのは、親が預金、子どもが土地、という訳ね。」

 

1次での配偶者の取得額は?

 

「ええ、そうです。さらに1次の分割協議で配偶者が取得する財産の金額もポイントになります。配偶者の税額軽減という制度により、1億6千万円まで配偶者が取得しても相続税がかかりませんが、この制度を目一杯適用してしまうと、2次では1次で取得した財産に加え、もともとその配偶者が所有していた財産も一緒に相続税の計算をしますから、2次での相続税負担は相当なものになってしまいます。」

「そうか~。そう言われてみればそうだよね。」

「よって1次と2次の相続税合計が最も少なくなるための、1次における配偶者の取得額を算定する必要が出てくるのですよ。」

「では今回の相続で、母はどれくらい遺産を取得すればいいのかな?」

「1次と2次の相続税合計額を、1次で母がどれくらい取得するか、また母固有で財産をどれくらい保有しているかごとにまとめましたのでご確認下さい。」

(単位:万円)

相続税合計額算定表

 

(注)前提

家族構成は父・母・長男・次男、父が1次相続

1次相続:基礎控除 8,000万円・遺産総額1億5,000万円

2次相続:基礎控除 4,200千円

 

 

 

 

 

「お母様の保有財産が今は分かりませんが、例えば3,000万円をお持ちでしたら、1次での取得額を1,000万円とすると1次2次合計で最も相続税の負担が少なくなります。」

「でも1次での取得が少ないってことは、配偶者の優遇税制もあまり使えないってことですよね。ということは1次でまとまったお金を準備する必要があるってことですか?」

「はい、Kさん、その通りなんですよ。先述の1次で1,000万円分取得するケースですと、1次2次合計の相続税額863万円は全て1次相続での負担で、2次での納税は0です。

負担の最も少ない方法を採るためには、1次の時点で納税資金の準備が整っていることがまず条件となりますね。

また1次で1,000万円分取得すると最も負担が少ないですが、あえて1次で1,000万円を超える取得をし、2次を迎えるまでにその超える分を贈与や費消することで母の財産を減らすのもベターなプランですね。」

「本当ですね。それではいったん持ち帰らせて頂き、この表を参考に少しでも節税の効く母の取得額を探ってみます。お聞きしておいて良かったです、ありがとうございました。」

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ワンパック相続・相続専門チーム
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